しこり、石灰化

豊胸手術には「しこり、石灰化」のリスクがあります。
「なぜしこりができるの?」 「バストにしこりができても大丈夫?」
特に「しこり」に関しては乳癌を連想させるワードであり、心配な方も多いかもしれません。
ここでは豊胸手術後にできるしこりや石灰化について解説いたします。

石灰化とは?

そもそも石灰化とはどのような状態なのでしょうか?
石灰化とは、体内の組織にカルシウムが石のような結晶となって沈着してしまうことを言います。この結晶が大きくなってしまうと、硬いしこりとして触れてしまいます。カルシウムが沈着してしまう原因は色々ありますが、脂肪注入法であれば注入した脂肪の周りで石灰化が起きてしまう場合が、プロテーゼ法であればバッグの周りの炎症が石灰化を引き起こす場合があります。

近年の脂肪注入法は、しこりや石灰化の原因となる不純物を吸引した脂肪から可能な限り取り除き、バストに注入されます。それでもしこりができてしまう原因の一つとしては、一箇所にまとめて大量の脂肪を注入してしまうことが挙げられます。このように脂肪を注入してしまうと、注入した脂肪の外側のみに血管が行き渡りますが、内側の脂肪には血管が届かずに壊死してしまいます。このように定着できなかった脂肪の周りにカプセルが形成され、その周りに小さな炎症が起きます。この炎症によりカルシウムが沈着して石灰化し、それがしこりとなって表面化する可能性があります。
しかし、これはドクターの技術の問題となりますので、事前にしっかりと石灰化の不安があることを伝えましょう。また、あまりにも大幅なバストのサイズアップを脂肪注入法で実現しようとすると、どうしても一箇所に注入する脂肪の量が多くなってしまいます。このような場合はある程度期間を空けて複数回に分けて脂肪を注入することで、一箇所に大量に脂肪を注入することを避けることができます。

そして石灰化はプロテーゼ法による豊胸手術でも起こります。バストに挿入されたバッグの皮膜(カプセル)の周りでは、小さな炎症が起こります。この炎症が起こっている部分に体液中に含まれるカルシウムが沈着していき、長い年月の後にはバッグを覆い尽くすような石灰化が進み、バッグの劣化を進め、破損を起こす可能性があります。

①炎症、②石灰化、③破損の説明イラスト

しこりを感じたら?

10mm以下の小さいしこりであれば時間の経過とともに吸収されていくことが多いですが、それを超えるしこりに関しては残ってしまう可能性があります。
豊胸手術後にしこりを感じたら、まずは手術を行ったクリニックにご相談ください。行った手術法やしこりの程度によって対処方法が違います。場合によってはしこりを摘出するために外科的な処置が必要となる場合がありますが、早めに処置をすればマッサージ等で回避することが可能です。

乳癌のしこりとは違う

豊胸手術後に万が一しこりができたとしても良性腫瘍なので、乳癌などのしこり(悪性腫瘍)とは違いますし、悪性に進行することはないと言えます。