豊胸手術とは?

豊胸手術とはどういうものか

豊胸手術と聞いて、多くの人が真っ先に思いつくのはプロテーゼ法(人工乳腺法)ではないでしょうか?大きなシリコンでできた豊胸バッグを胸に入れている…それを想像する人が多いかと思います。
豊胸手術とはなにもプロテーゼ法のみを指すわけではありません。医学技術は時代と共に進歩しています。現在では自分の脂肪や血液を使ったり、ヒアルロン酸を注入するようなメスを使わない施術法もあります。しかし「手術」というからには、医師免許を持った医師のみによって行われる医療行為です。特にアメリカでは年間30万人近い女性が行っている、比較的ポピュラーな整形手術の中の一つです。

エステとの違い

エステサロンの中にはバストアップ関連のメニューを扱っている店舗があります。金額も豊胸手術と比較すると低価格です。しかし、エステサロンは医療機関ではないため、施術者が医師免許を持っていません。そのため、「手術」は行うことはできず、あくまでも「バストケア」なのです。
バストの肌のキメやハリを整えることを目的とする方には向いていますが、バストのサイズアップ効果を希望の方には向いていないと言えるでしょう。
また、一部のエステサロンで扱っている「光豊胸」は、確かにメスを入れることなく受けれる施術法なので、医師免許が無い施術者が行うことができるバストケア法です。しかし、残念ながら医学的根拠が乏しく、バストのサイズアップに関しての劇的効果は望めないというのが現状です。

豊胸手術の歴史

豊胸手術の歴史は意外にも古く、初めて豊胸手術が行われたのは1895年と言われています。40代女性のお尻にできた良性の脂肪腫を摘出後、それを片方のバストに移植したそうです。今のようにしっかりと見た目などを考えた手術ではなく、豊胸効果も持続せずに失敗に終わったそうです。
バストに異物を入れる豊胸手術が行われるようになったのは、20世紀初頭からです。内容物はガラス玉や象牙、木くずなど今では考えられないような様々なものが使われていました。そしてその頃、顔の変形を治す用途で使われていたパラフィンが、バストにも注入されるようになりました。しかし、パラフィンには様々な弊害があったといいます。

その後、20世紀半ば頃になると、内容物はプラスチックへと移り変わります。ポリビニルとポリエチレンでできたスポンジが内容物に使われるようになりました。しかしこれには、毒性の強い有機化合物が含まれている点、バストの中で固い塊になってしまう点などが問題となりました。

同じ頃、豊胸バッグとは別の用途でシリコンが開発されていました。そして、戦争が終わり医学界でもシリコンの柔軟性や耐久性に注目され、徐々に医療用具にもシリコンが使われるようになりました。そしてこの頃からシリコンは豊胸目的でも使われるようになります。今では行われていませんが、当時はシリコンを直接バストに注入していました。しかし、この方法も固いしこりを作ったり、重い感染症を引き起こしたりと問題は山積でした。

シリコンが「バッグ」として使われるようになったのは、1960年以降です。

プロテーゼ(豊胸バッグ)の歴史
1963 シリコン製のバッグにシリコンジェルを詰めたバッグが登場
1965 生理食塩水入りのバッグが開発
その後、シリコンジェルバッグ、生理食塩水バッグが美容目的の豊胸手術で使われるようになる
1992 FDA(米国食品衛生局)がシリコンジェルの使用の一時停止命令
これを受けて、生理食塩水バッグが広く普及
1990年代後半 ハイドロジェルバッグがヨーロッパで普及
CMCバッグの登場
2000年以降 シリコンが漏れ出さないコヒーシブシリコンが主流になる。
そして現在も各社改良を重ね、バッグはどんどん進化しています。

また脂肪注入法による豊胸手術は1980年頃から行われていましたが、当時の方法は生着率は低く、感染症やしこり、石灰化などの問題が多くあり、デメリットばかりが目立つ手術法でした。
そして21世紀に入り、2006年にセリューション豊胸(脂肪幹細胞注入)、2009年にコンデンスリッチ豊胸、2010年にピュアグラフト豊胸(濃縮脂肪注入法)と、脂肪注入法も近年、どんどん改良されています。